原油増産見送りでも価格は下落 東京市場で1カ月ぶり安値

4日夕から5日早朝まで東京商品取引所で行われた中東産原油先物の夜間取引で、1キロリットル当たりの指標価格が一時、4日清算値(株価終値に相当)から910円下落し、10月8日以来約1カ月ぶりの安値となる5万2750円を付けた。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの「OPECプラス」が4日の閣僚級会合で追加増産を見送ったものの、原油市場では値上がり観測が高まらなかった。

来年1~3月に世界で原油が余るとの見方が広がっているためという。新型コロナウイルス危機からの経済回復が緩やかなためで、野村証券の大越龍文シニアエコノミストは「エネルギー需要も増加テンポが緩やか。原油高騰に一服感が出てきた」と話した。

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