来季からプロ野球日本ハムを率いる新庄剛志新監督の4日の記者会見では、襟がそそり立った真っ白なシャツと、ワインレッドの〝ど派手〟なスーツが注目を集めた。高級ファッションブランドのものかと思いきや、仕立てたのは滋賀県守山市のオーダースーツ会社。新庄氏の奇抜な発注に「楽しみ、悩みながら作った一着」と振り返った。
「今日はビシっと監督っぽい格好で来ました」
4日、札幌市内で開かれた会見に登場した新庄氏。「監督っぽい」というそのいで立ちは深紅のチェック柄のスリーピーススーツ。中の白いシャツは襟の高さが耳の近くまで達し、胸元を開けてセクシーに着こなしていた。
スーツやシャツを制作したのはオーダースーツ会社「DAVID LAYER(デビッド・レイヤー)」(滋賀県守山市)。以前から新庄氏と縁があったという代表取締役の伴野友彦さん(41)と、弟の彰洋さん(32)が採寸に出向き、約2時間の打ち合わせを経て制作した。
パンツの裾は右をダブル、左をシングルにし、注目を集めたシャツの襟は「首が左右に動かなくなるくらいに」とのオーダーを受け、高さ10センチに。友彦さんも「初めての高さ」だったといい、「楽しみながら悩んだ。世界に1つしかない運命の一着ができた」。
会見でファッションのポイントを問われた新庄氏は「新庄剛志自身がファッション。洋服のファッションは考えていない」と語っていたが、出来上がりには満足してくれたという。
同社は平成24年に創業。友彦さんは学生時代から新庄氏のファンだったといい、「店にトイレも試着室もないところからスタートした。野球界で一番好きな新庄さんに、晴れ舞台でうちのスーツを着てもらえる瞬間が来るなんて、信じられない」と感極まった様子で話した。(鈴木俊輔)