新庄「いつかまた」1通のメールを信じ、監督人生切り開く

【プロ野球日本ハム 新庄剛志監督就任会見】記念写真におさまる日本ハムの新庄剛志監督=札幌市豊平区(撮影・蔵賢斗)
【プロ野球日本ハム 新庄剛志監督就任会見】記念写真におさまる日本ハムの新庄剛志監督=札幌市豊平区(撮影・蔵賢斗)

ワインレッドのスーツに、大きな襟を立てた白いシャツとサングラス-。従来の監督像を覆す型破りの会見で「日本ハムもプロ野球も変えていく」と意気込んだ新庄剛志氏の日本ハム新監督就任は1通のメールから始まった。

新庄氏は2年前、唐突に現役復帰を目指すことを宣言。海外でトレーニングを積み、昨年のトライアウトを受験した。球団側から直前に届いたメールには「いつかまた会える日を楽しみにしています」と記されていた。北海道移転初年度の2004年からプレーし、06年の日本一にも貢献した古巣から選手契約がもらえると期待し、トライアウトでは安打も放ったが、なぜかオファーは届かなかったという。

「あのメールには必ず何かある」。そう信じて今季は、12球団の2軍選手のプレーを見て勉強していたところ、10月になって監督のオファーが舞い込んだという。「やります」。返答まで「1秒」。即決だった。

日本ハムは来季が札幌ドームでの本拠地最終年で、23年からは新球場へ移転する。これまでに指導歴はなく、采配は未知数でも功績への評価は高く、畑佳秀オーナーは「重要なこの時期にチームを任せるには、新庄氏がもっともふさわしい」と語った。

現役時代にさまざまなパフォーマンスでファンを沸かせた新庄氏に対し、球団が求めたことは2つ。「常に優勝争いができるチーム」と「ファンサービスの実践」だ。川村浩二球団社長は「順番は間違えないでほしい」と結果優先を求める。

新庄氏は自ら1年契約を望み、1年目から勝負をかける。レギュラー白紙を強調し、文字通りのゼロからのチーム再建。会見後の写真撮影で、オーナー、球団社長との握手を求められると「まだ早い。頂点を取ってから」と〝拒否〟し、本気度をうかがわせた。(田中充)