高級魚クエとタマカイ交雑 「クエタマ」みなべで販売

高級魚のクエとハタ科のタマカイを交雑した「クエタマ」=和歌山県みなべ町
高級魚のクエとハタ科のタマカイを交雑した「クエタマ」=和歌山県みなべ町

和歌山県の近畿大水産研究所(白浜町)とみなべ町の町漁業生産組合は、高級魚として知られるクエと、沖縄沖などに生息するハタ科のタマカイを交雑した「クエタマ」の養殖に取り組み、組合が成魚の試験販売を始めた。クエのように上品な味わいがありながら成長がより早く、新たな養殖事業として期待を集めている。

クエタマを養殖しているみなべ町漁業生産組合の水槽
クエタマを養殖しているみなべ町漁業生産組合の水槽

研究所が平成23年に交雑に成功し、クエタマと名付けた。一昨年孵化(ふか)した稚魚約500匹を組合の水槽で飼育し、出荷できる2キロ程度以上になった成魚を今月1日から、1キロあたり5500円で組合直売所で発売した。

初日は午前11時から販売予定だったが、早朝に買いに来る客も。購入した田辺市の農業を営む男性(80)は「クエは食べたことがあるので、どんな味か買ってみた。鍋にして食べる」と話した。

研究所がすでに取り組んでいるクエの養殖では出荷までに4、5年かかるが、クエタマは2年でできるという。また組合によると、クエは皮をそがなければならないが、クエタマはウロコとぬめりをとれば食べられる。

小谷繁組合長は「脂が乗って、甘みがある。鍋にするとクエよりもおいしい」といい、「エサ代や水槽の電気代といったコストを削減し、養殖を軌道にのせたい。そこそこ売れれば、また稚魚から育てていくが、本格販売までには5~6年かかるだろう」と話している。