日本、岸田演説に手応えも 削減目標実現にはハードル COP26首脳級会合

COP26で演説する岸田首相=2日、英北部グラスゴー(ロイター)
COP26で演説する岸田首相=2日、英北部グラスゴー(ロイター)

日本は国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の首脳級会合で岸田文雄首相が途上国への最大100億ドル(約1兆1400億円)の追加支援を表明したことで、気候変動問題への積極姿勢をアピールできた形だ。ジョンソン英首相は2日の記者会見で、日本の追加支援について「事態を大きく変える」と評価した。だが、温室効果ガスの排出量を2030年度までに46%(13年度比)削減するとした国別目標の達成では、実現にハードルも残る。

「この大きな成果をアピールしつつ(COPの)議論を主導したい。わが国や先進国の資金増強に対する真剣な姿勢を示すことが(途上国との)交渉にも好影響を与える」。首相の追加支援の表明を受け、外務省関係者は3日、複数の先進国から日本の貢献に高い評価を得たとし、今後の交渉に自信をにじませた。

途上国支援では存在感を示せた日本だが、自国の温室効果ガス削減目標を達成できるかは別問題だ。計画では、30年度までに再生可能エネルギーの電源構成に占める比率を19年度の18%から36~38%に高めるとしたが、山間部が多い日本では風力や太陽光発電を増設する余地は限られている。

再エネと並び発電時に二酸化炭素(CO2)を出さない原子力発電の活用も重要になるが、19年度の電源構成比率は6%にとどまる。政府は30年度に原子力の電源構成比率を20~22%に引き上げる目標を掲げるものの、東日本大震災後、原発の再稼働は進んでいない。