プーチン氏欠席も新戦略発表、欧米側に先手 COP26

ロシア政府のオンライン閣僚会議に出席したプーチン大統領=10月20日(タス=共同)
ロシア政府のオンライン閣僚会議に出席したプーチン大統領=10月20日(タス=共同)

【モスクワ=小野田雄一】英国で始まった国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合で、ロシアのプーチン露大統領は討議を欠席し、事前に録画したビデオメッセージを送る。ペスコフ露大統領報道官が1日明らかにした。

また、露政府は同日、「温室効果ガス排出量を2050年に19年の水準から60%削減し、60年に実質的にゼロにする」とうたう新たな「社会経済発展戦略」を承認し、発表した。

政府歳入の約4割を石油・天然ガス産業からの税収に依存するロシアの気候変動対策をめぐっては、欧米諸国から本気度を疑う声が出ている。プーチン氏が討議を欠席する一方、COP26に合わせて新たな気候変動対策を発表することで、ロシアは削減目標の強化を求める欧米側の圧力をかわす思惑だとみられる。

ロシアの新たな戦略によると、技術開発や産業構造の転換、森林整備などを通じ、経済への悪影響を避けつつ、50年に温室効果ガス排出量を19年比で60%、1990年比では80%を削減。2060年に実質ゼロを実現するとした。一方、各国が中間目標を定める30年時点での排出量には言及していない。

プーチン氏は10月13日、露主催の国際会議で「60年に温室効果ガス排出を実質ゼロにする」と表明。プーチン氏は「ロシアも気候変動で被害を受けている」とし、欧米側の批判は的外れだとの認識も示している。