露、温室ガス「60年実質ゼロ」へ戦略発表

ロシアのプーチン大統領(タス=共同)
ロシアのプーチン大統領(タス=共同)

【モスクワ=小野田雄一】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合への対面出席を見合わせたロシアは1日、「2060年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」との目標実現に向けた「社会経済発展戦略」を発表した。露政府が同日までに内容を決定し、公表した。50年の排出量を19年の水準から60%削減し、経済成長を維持しながら60年までに実質ゼロを達成するとしている。

政府歳入の約4割を石油・天然ガス産業からの税収に依存するロシアをめぐっては、気候変動対策への取り組みが消極的だとの批判が欧米諸国から出ている。COP26に合わせた「戦略」公表には、実質ゼロに向けた具体的道筋を示し、欧米の批判をかわす狙いがあるとみられる。

「戦略」によると、技術開発や産業構造の転換、森林整備などを通じ、経済への悪影響を避けながら、50年に温室効果ガス排出量を19年比で60%、1990年比では80%を削減する。先進諸国が中間目標を定めている2030年時点の排出量については1990年比で30%減としている。

プーチン大統領は10月13日、ロシア主催の国際会議で60年までに実質ゼロとする目標を表明していた。