京王線刺傷「ジョーカー」憧れ、ハロウィーンに凶行

京王線の車内で、警察官に事情を聴かれる服部恭太容疑者=31日夜、東京都調布市の国領駅(乗客提供)
京王線の車内で、警察官に事情を聴かれる服部恭太容疑者=31日夜、東京都調布市の国領駅(乗客提供)

ハロウィーン当日の10月31日夜、特急を狙って無差別に乗客を襲った服部恭太容疑者。米人気コミック「バットマン」の悪役「ジョーカー」に憧れ、仮装して事件を起こしたと供述。「事件のために買った」という服装で、準備していた刃物を振り回し、車内を放火するという凶行に及んだ。

事件発生の2時間前。仮装した若者が行き交う井の頭線渋谷駅周辺に、服部容疑者の姿はあった。ジョーカーにふんした姿で約30分滞在。再び同駅から電車に乗り、明大前駅で京王線に乗り変えた。

午後8時ごろ、上り特急の3号車で、乗客の男性にスプレーを噴射して、胸を刃渡り30センチの刃物で刺し、車内をパニックに陥れた。一斉に逃げる乗客を追い、手に持った血の付いた刃物をちらつかせながら、5号車に移動。無言で油とみられる液体をまいてライターで火をつけたという。

爆発音とともに、勢いよく炎が燃え上がり、黒煙が広がった車内。乗客らは緊急停止した国領駅で、窓からホームに避難した。

犯行後、青っぽいスーツに緑色のシャツ、短い金髪姿の服部容疑者は逃走せずに座席に足を組んで座り、周囲の様子をうかがうように、たばこをふかしていた。

「人をやっつけるからジョーカーに憧れていた」と供述している服部容疑者。ジョーカーは社会に恨みを持った末に、大量殺人を企て世の中を混乱に陥れたキャラクターで、「大量殺人をして死刑になろうと思った」などと身勝手な供述を繰り返している。ジョーカーに自身を重ねていたのか。詳しい動機の解明が進む。