温室ガス「今世紀半ば」の実質ゼロ目指す G20、声明採択して閉幕 法人税率の国際ルールへの支持も

G20サミットで議長を務めたイタリアのドラギ首相=10月31日(ロイター)
G20サミットで議長を務めたイタリアのドラギ首相=10月31日(ロイター)

【ローマ=三井美奈】ローマで行われた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は31日、地球温暖化対策を討議し、2日間の日程を終えて閉幕した。首脳声明には、「今世紀半ば」までに温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」とする目標が盛り込まれた。巨大IT企業などの税逃れを防ぐ国際課税ルール導入への支持も確認した。

声明は、2015年採択のパリ協定に沿って、世界の気温上昇を産業革命前と比べて1・5度以内に抑える目標を明記。達成に向けて「効果的で意味ある方策」を取るよう呼び掛けた。米欧や日本は50年までの「実質ゼロ」を目標に掲げるが、途上国との立場の差が埋まらず、目標年次の明記は見送られた。

議長を務めたイタリアのドラギ首相は終了後の記者会見で、「誇れる内容だが、これは始まりにすぎない」と述べた。国連のグテレス事務総長はツイッターで「G20の公約は歓迎するが、希望は満たされなかった」と発信し、温暖化対策の目標があいまいだったとして失望感を示した。

国際課税ルールは、法人税率を世界共通で「少なくとも15%」と定めるもの。バイデン米大統領は、ツイッターで「国内総生産(GDP)の合計で世界の80%を占めるG20の首脳が、最低課税の導入を支持した」と成果を歓迎した。サミットではこのほか、新型コロナウイルスワクチンで、世界の接種率を70%に高める目標を確認した。