一人横綱の照ノ富士、「責任を持ってやっていく」 九州場所番付発表

新番付が発表され、オンラインで記者会見する横綱照ノ富士=1日
新番付が発表され、オンラインで記者会見する横綱照ノ富士=1日

日本相撲協会は1日、大相撲九州場所(14日初日)の新番付を発表。一人横綱となった照ノ富士が東正位に就いた。

秋場所後に白鵬(現・間垣親方)が引退し、番付上も一人横綱となった照ノ富士が表情を引き締める。「これからは自分が背負ってやらなければいけないことが多くなる。責任を持ってやっていきたい」と、角界を引っ張っていく覚悟を口にした。

同じモンゴルから日本にやってきて史上最多となる45度の優勝を積み重ねた大横綱の背中を懸命に追いかけてきた。「角界に入る道をつくってくれた大横綱」と最大限の敬意を払っている。

白鵬最後の一番となったのは、名古屋場所千秋楽に迎えた照ノ富士との全勝相星決戦だった。照ノ富士は小手投げで屈して賜杯は譲った。「最後に勝って恩返ししたかったが、できなかった」と寂しさは隠せない。それでもなりふり構わずに白星だけをもぎ取りにきた先輩の必死な姿は、自身がこじ開けた新たな時代の到来を告げてもいた。

新横綱として臨んだ秋場所でも、白鵬の休場で一人横綱となる重圧をものともせずに13勝2敗で優勝。白鵬は引退会見で「名古屋場所で後を託せると感じた。ぜひとも照ノ富士には頑張ってもらいたい」とエールを送った。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で九州場所は2年ぶりの開催となる。「(感染状況が)ちょっとずつよくなって地方場所もできるようになった。いい相撲を取ってお客さんを喜ばせたい」。第一人者の貫禄を示し、気持ちよく一年を締めくくる。(奥山次郎)

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