自民・甘利幹事長が選挙区落選 岸田政権へ打撃必至

開票センターに姿を見せる自民党・甘利明幹事長=31日午後、東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)
開票センターに姿を見せる自民党・甘利明幹事長=31日午後、東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)

神奈川13区から立候補した自民党前職の甘利明幹事長が選挙区で敗退することが確実となった。重複立候補する比例代表南関東ブロックでの復活当選に望みを託すが、選挙を指揮する自民幹事長が選挙区で落選するのは極めて異例。甘利氏の進退問題に発展する可能性があるだけでなく、先の総裁選で甘利氏の支援を受け、今月1日に幹事長に起用した岸田文雄首相(党総裁)の任命責任も問われかねない。

甘利氏は選挙戦当初は全国各地に応援演説に入り、外交・安全保障政策が大きく異なるにもかかわらず、政権交代後の「閣外協力」で合意した立憲民主党と共産党を痛烈に批判して回った。「共産が限定的でも政府の政策にかかわるというのは日本政治史上、一度もない」など党幹部の中で野党攻撃陣の中核を担った。

ところが、報道各社の終盤情勢調査で、立民候補者の猛烈な追い上げを受けていることが判明。28日から急遽(きゅうきょ)、地元に張り付くことになり、自民党ホームページ(HP)の応援弁士の一覧から名前が消える異例の事態に追い込まれた。

平成28年の金銭授受疑惑が蒸し返されたことも響いた。政権幹部は「選挙区内で甘利氏への批判文書がまかれている。ネガティブキャンペーンがひどい」と頭を抱えていた。

29日には地元の神奈川県海老名市で「私の生涯で一番厳しい選挙戦だ。選挙妨害工作にあっているが、負けるわけにはいかない。私にはやらなければならないことがある」と必死に訴えたが、及ばなかった。