塩野義、11月中に最終段階の治験 コロナワクチン

会見する塩野義製薬株式会社の手代木功社長(左から2人目)=1日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)
会見する塩野義製薬株式会社の手代木功社長(左から2人目)=1日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

塩野義製薬の手代木(てしろぎ)功社長は1日、東京都内で開いた記者会見で、開発を進めている新型コロナウイルスワクチンの最終段階の臨床試験(治験)を11月中に実施することを明らかにした。これまでは年内に行うとしていた。来年1月にも最初の商用ワクチンの製造を始めることを目指す。開発中の飲み薬タイプの治療用薬は、国内の感染者が減少しているため海外で治験を行う方針も明らかにした。

同社のワクチン開発は、高齢者や感染経験者、他社のワクチンを接種済みの人らを対象とした3千人規模の治験を10月20日に開始し、ほぼ終わりつつある。

最終段階の治験として11月中に、ウイルスの働きを抑える「中和抗体」の数値を実用化済みの他社のコロナワクチンと比べる試験や、プラセボ(偽薬)と比べる発症予防の試験をベトナム中心に行う。

実用化後は年最大6千万人分(1億2千万回分)の供給を予定している。

手代木社長は「WHO(世界保健機関)がグローバルワクチンとして認めるかどうかは、最終的に発症予防試験を行ったワクチンだけだ。リスクが高いかもしれないがトライしたい」と強調。海外展開を視野に入れていることを明かした。

一方、手代木社長は飲み薬の開発について、年内の国への承認申請に向け順調に推移していると説明。国内の感染者数が減少しているため、治験を韓国やシンガポールなどで行う方針を示した。