維新、衆院選比例は前回倍以上の805万

会見に臨む日本維新の会・松井一郎代表(左)、吉村洋文副代表=10月31日午後、大阪市北区(永田直也撮影)
会見に臨む日本維新の会・松井一郎代表(左)、吉村洋文副代表=10月31日午後、大阪市北区(永田直也撮影)

10月31日投開票の第49回衆院選で、日本維新の会は公示前(11議席)の4倍近い41議席まで伸ばし、衆院第3党に躍進した。単独での法案提出が可能な21議席を大きく上回る。大阪の選挙区で候補者全員が当選したほか、兵庫でも1人が勝利。比例代表は北海道を除く全ブロックで議席を獲得し、念願の「全国政党」へ大きな一歩を踏み出した。

本拠地・大阪では〝維新旋風〟が吹き荒れた。擁立した15人が全勝。3勝だった平成29年の前回衆院選だけでなく、12勝した24年衆院選も上回った。

大阪10区で維新新人に敗れた立憲民主党の辻元清美副代表は「維新の大きな風を感じた」と振り返った。

維新は今回、全国各地の選挙区に候補者を擁立。松井一郎代表(大阪市長)や、新型コロナウイルス対応で知名度を上げた吉村洋文副代表(大阪府知事)らが現地応援に入った。

結果として、自民党や公明党などの与党系と、立憲民主党などの野党系、維新の三つどもえの戦いとなった69選挙区のうち、維新が勝利したのは大阪と兵庫の10選挙区にとどまった。だが、愛知10区や富山1区では自民候補に敗れたものの、立民候補を上回る得票となり、近畿以外でも存在感を示しつつある。

全国での候補者擁立などが後押しし、比例代表の得票数の合計は約805万票と前回(約338万票)の倍以上に増加した。

松井氏らは選挙戦で、良好な関係を築いていた安倍晋三、菅義偉両政権と違って、岸田文雄政権との対決色を強めると同時に、外交・安全保障政策の異なる立民と共産党との選挙協力を激しく批判した。共同通信が10月31日に実施した出口調査で、「支持する政党はない」と答えた無党派層の投票先は維新が立民に続く2位になっており、自民でも、立民でもない「第三極」として、あらためて支持を集めた形だ。(田村龍彦)