先月、米南部テキサス州のメキシコ国境にカリブ海の島国ハイチなどからの移民希望者が押し寄せた。バイデン米政権が示した寛容な移民政策が〝誤解〟されたために人々を国境に引き寄せたとみられ、政権は一転、送還手続きを強行した。冷淡な移民政策をとったトランプ前政権と同様だとして国内外から反発が起き、同政権にとって看板政策が頭の痛い難題となっている。
過去最多の拘束者
一時最大で1万5000人の移民希望者が押し寄せたのは、テキサス州デルリオにある、メキシコ国境の橋の下や周辺一帯。移民希望者は野宿生活を送り、米国側で難民申請を行うため米国入りの順番を待った。