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上白石萌音、松村北斗 遠くない「戦前」に身を置く

上白石萌音(右)と松村北斗 (NHK提供)
上白石萌音(右)と松村北斗 (NHK提供)

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)で、11月1日にスタートする「カムカムエヴリバディ」。昭和から令和まで、ラジオの英語講座とともに生きる祖母、母、娘の3世代の100年の物語はヒロインも3人。トップバッターを務める上白石萌音は、ラジオ放送が始まった大正14年、岡山の和菓子屋の娘に生まれた橘安子を演じる。

上白石は「クランクインしたのが3月。すごく放送が先だと思っていたが、あれよあれよと…」と振り返りつつ、「安子という役に没頭する時間が幸せ。早く(作品を)届け、魅力を分かち合いたかった」と心を躍らせる。

安子の運命を動かす英語に堪能な青年、雉真稔(きじま・みのる)役の松村北斗(SixTONES)も「どんどんストーリーが展開していって、日本中の一人でも多くの人が内容を知っていくのが楽しみ」と笑顔を浮かべた。

物語の舞台は、戦争の足音が近づく昭和。平成生まれの2人にとり、戦前は「歴史」の一部だ。

上白石は「祖父母は少し年代が違いますが、そのときの記憶はあって。戦時中の大変さをすごく感じていた。祖母に聞くことで、歴史ではなく本当にあったという実感がわいて、気が引き締まりました」と明かす。松村も「数年前に戦争を題材にした舞台をやったときの知識や聞いた話を思い出した」と語った。

白黒写真の中にあった景色は、精緻な撮影セットとしてよみがえる。色を持ち、立体的になった空間に身を置くことで「思っていたよりも遠い世界ではないと思った」と松村。上白石も「今の時代と地続きなんだと感じました」。

同時に、2人は居心地の良さも感じたという。「夜になれば静かで、足音もはっきり聞こえる世界は美しいというか。日常の音がきれいに重なり合う」と松村。上白石は「ラジオから音が聞こえるのも、うれしかったのかもしれない」と当時に思いをはせる。

安子は英語を必要に迫られて学ぶのではなく、好奇心からひかれていく。「ドラマを通じ、より英語が面白い、命があるように思えた」と松村。上白石は「今は勉強というイメージが強い。あのころの安子のように、柔らかい学び方ができれば…」とほほえみながら、「ラジオで英語講座を聞く人が増えれば」とアピールも忘れなかった。(渡部圭介)

かみしらいし・もね 平成10年生まれ。鹿児島県出身。26年公開の「舞妓はレディ」で映画初主演。映画やドラマのほか、28年公開の劇場アニメ「君の名は。」では主人公の宮水三葉の声を担当した。朝ドラの出演は初めて。

まつむら・ほくと 平成7年生まれ。静岡県出身。21年にジャニーズ事務所入所。「SixTONES(ストーンズ)」に所属。「私立バカレア高校」(日本テレビ系)などテレビドラマや映画、舞台でも活躍する。朝ドラ出演は初。

「カムカムエヴリバディ」は、NHK、月~土曜午前8時。