モルドバと露ガス企業、供給延長で合意 危機回避

【モスクワ=小野田雄一】東欧の旧ソ連構成国、モルドバとロシアの国営ガス企業ガスプロムは31日までに、天然ガス供給契約を5年間延長することで合意した。合意に達しなかった場合、モルドバがガスを100%依存してきたロシアからの供給が11月にも止まる可能性があったが、延長合意でモルドバのガス危機はひとまず回避された。

両者のガス供給契約の延長交渉は今年、世界的な天然ガス価格の高騰で難航。9月末の契約終了の直前、両者はモルドバが天然ガス1千立方メートル当たり790ドル(約9万円)を支払う条件で1カ月間の延長に合意した。しかし、その後の交渉でも価格面や条件面で折り合いがついていなかった。

タス通信によると、11月の契約額は1千立方メートル当たり450ドル。その後は市場価格などに応じて価格を調整する。モルドバはガスプロムに数億ドル規模とされる過去の未払金も支払う。

モルドバでは昨年、親露派のドドン大統領から親欧米派のサンドゥ大統領に政権が移行。欧州連合(EU)などはロシアがガス交渉を通じてサンドゥ政権に圧力をかけているとみてロシアを批判。ロシア側は政治的思惑を否定していた。