自公、過半数を確保 衆院選

国会議事堂=東京都千代田区(春名中撮影)
国会議事堂=東京都千代田区(春名中撮影)

第49回衆院選は31日、投開票が行われ、自民、公明両党で過半数の233議席を確保する見通しだ。岸田文雄首相(自民党総裁)は信任を受けた形となり、政府・与党が11月10日の開催で調整する特別国会で第101代首相に指名され、第2次岸田内閣が発足する。ただ、自民は公示前勢力の276議席から減らす公算が大きい。来夏に参院選を控え、議席の減少幅次第では政権運営に影響を及ぼす。立憲民主党と共産党など野党勢力の伸長が焦点となっている。

衆院定数465議席(選挙区289、比例代表176)に1051人(選挙区857人、比例単独194人)が立候補した。現行制度下で最少の平成17年衆院選を下回った。投票は一部地域を除き午前7時から午後8時まで実施された。

与野党双方が新型コロナウイルス対策の強化を掲げて選挙戦を展開した一方、首相は成長と分配の好循環を目指す「新しい資本主義」を訴え、分配を重視する野党との差別化を図った。立民と共産など安全保障政策が一致しない野党による選挙協力も批判した。

立民、共産、国民民主党、社民党、れいわ新撰組の野党5党は選挙区の約7割の213選挙区で候補者を一本化し、135選挙区で事実上の与野党一騎打ちに持ち込んだ。安倍晋三、菅義偉(すが・よしひで)両内閣を総括する選挙戦と位置づけたが、過半数には届かなかった。自らを改革勢力と位置づけ、地盤の関西以外でも支持を訴えた日本維新の会は、議席増が見込まれている。

首相は与党で過半数確保を勝敗ラインとしていたが、自公の公示前勢力は305議席。憲法改正の国会発議に必要な3分の2に当たる310議席の確保は自公だけでは難しい情勢で、改憲に前向きな維新や無所属議員などとの協力が必要になる。

前衆院議員の任期満了日(10月21日)以降に投開票日を迎えたのは現行憲法下で初めて。岸田内閣発足から衆院解散まで10日間、解散から投開票まで17日間で、いずれも戦後最短となった。