「一日も早い救出を」 鳥取で拉致国民のつどい

北朝鮮によって拉致された松本京子さんの早期帰国を訴える兄の孟さん=31日午後、鳥取県米子市
北朝鮮によって拉致された松本京子さんの早期帰国を訴える兄の孟さん=31日午後、鳥取県米子市

政府と鳥取県などが主催する「拉致問題の早期解決を願う国民のつどいin米子」が31日、同県米子市の米子コンベンションセンターで開かれた。政府認定の北朝鮮による拉致被害者の一人で、同市出身の松本京子さん(73)=拉致当時(29)=の兄の孟(はじめ)さん(74)が「被害者も家族も高齢化している。一日も早い救出をお願いする」などと、早期解決を政府に要望した。

松本京子さんは昭和52年10月21日、日本海にほど近い同市内の自宅近くの編み物教室に行くといったまま行方不明になった。孟さんは「(亡くなった)母は『京子は電話1本、はがき1枚なぜ書いてくれないのか』と言っていた。そんな親の気持ちが分かる。自分が生きている間になんとしてでも助けてやりたい」と家族の切実な思いを訴えた。

また長年にわたり拉致問題を取材している産経新聞東京本社編集局の中村将(かつし)編集長が「拉致解決に正念場の1年~日朝首脳会談から20年を前に」と題して講演。拉致被害者5人の帰国につながった平成14年の首脳会談を取材した経験を踏まえ、「北朝鮮はトップが(被害者を)返すといえば返す国。日朝首脳会談当時、北朝鮮は(国際的に)追い詰められていた。そういう状況になれば再び首脳会談が開かれる可能性はあり、悲観することはない」と指摘。その上で「問題解決のためには、拉致問題を忘れていないという空気の醸成が必要だ」と話した。