中国外相「台湾の未来は統一以外ない」 G20サミットに合わせ米欧の台湾接近牽制

中国の王毅国務委員兼外相(新華社=共同)
中国の王毅国務委員兼外相(新華社=共同)

【北京=三塚聖平】中国外務省の30日の発表によると、ローマを訪れた中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は29日、台湾問題に関し「台湾の未来は(中国)大陸との統一実現以外に前途はない」と述べた。米欧各国が台湾への支援姿勢を強めていることを強く牽制(けんせい)した。

中国の習近平国家主席はイタリアでの20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、オンライン参加を決めている。欧州歴訪中の王氏は、習氏の特別代表としてローマ入りした。

王氏は、台湾が中国の不可分の一部だとする「一つの中国」原則について「歴史と法的事実への挑戦は許さない」と強調。その上で、バイデン米政権が台湾の国連専門機関などへの参加を支持するよう呼び掛けていることを念頭に、「台湾は、中国の一部分という以外に国際法上の地位はない」などと主張した。

王氏は29日にローマで、イタリアのディマイオ外相と会談し、「双方は、互いの核心的利益に関する問題において相互尊重、相互理解、相互信頼の増進を堅持すべきだ」と発言した。中国は台湾問題を「核心的利益」と位置付けている。

中国側の発表によると、ディマイオ氏は「イタリアは『一つの中国』政策を揺るぎなく実行する」と述べるとともに、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」への協力強化に意欲を見せた。

イタリアは一帯一路への参画を、先進7カ国(G7)で最初に表明するなど、密接な対中関係を築いている。