スマートフォンの環境負荷をもっと少なく さらに進んだ「Fairphone 4」の設計思想

エシカルで環境負荷が少ないスマートフォンの新製品「Fairphone 4」が、このほど欧州で発表された。ユーザーが自ら部品を交換して修理できる構造に磨きをかけ、リサイクル率の向上や再生品の販売で“電子ごみニュートラル”を目指すなど、その取り組みをアップルのような大企業とは異なる路線で進歩させている。

TEXT BY SOPHIE CHARARATRANSLATION BY YASUKO ENDO

WIRED(UK)

製品レビューでは多くの場合に10点満点で評価をするが、これは『WIRED』UK版でも同様である。仮にあなたがスマートフォンを試して点数を付けるとしたら、持ち点の「10点」をどう配分するだろうか。おそらくデザインに2点、カメラに3点、バッテリーの持続時間やディスプレイ、価格設定などにそれぞれ1点といったところだろう。

しかし、それよりずっと興味深い10点満点の評価が存在する。フランス政府が導入した「修理可能性指数」において、最新の「iPhone 13」シリーズは点数が6.1か6.2だったのだ。

この修理可能性指数は、2020年になってテック界に初めて現れた好ましい変化のひとつで、デバイスの修理のしやすさと修理にかかる費用の手ごろさをスコア化している。そしてスマートフォンの新モデル「Fairphone 4」は、このスコアでなんと9.3を記録したのだ。

このFairphone 4はiPhoneに負けないくらい素晴らしく、機能が抜群なのだろうか?

まずは別の視点から解説していこう。Fairphone 4は「モジュール式」の5G対応スマートフォンで、モデルは2種類(RAMが6GBでストレージ容量が128GBのモデルと、RAMが8GBで256GBのモデル)が用意されている。価格は499ポンド(約76,400円、日本未発売)からで、5年間は使えるらしい。

モジュール式なので、交換用のパーツを購入できる構造になっている。USB-Cポートとスピーカー、イヤフォンジャック、100%リサイクルされたポリカーボネート製背面カバーは20ポンド(約3,000円)でお釣りがくる価格だ。

容量が3,900mAhのバッテリーと自撮り用のカメラは25ポンド(約3,800円)、ゴリラガラス5を採用した6.3インチのフルHDディスプレイと48メガピクセルのデュアルカメラは70ポンド(約10,700円)となる。こうしたパーツはすべて、ユーザーがDIYで交換できるよう設計されている。だからこそFairphoneには、交換作業に使う工具としてドライバーが付属するわけだ。

しかも、交換用のパーツはどれも2027年まで購入できる。Fairphone 4のOSは「Android 11」で、Android 12と13まではソフトウェアアップデートに対応する。チップメーカーのサポートはそれほど先まで続かないが(「Snapdragon 750G」が搭載されている)、Fairphone側がどうにかすればAndroid14と15にも対応できるかもしれない。おまけに保証は5年間。すなわち、Fairphoneは“本気”ということなのだ。