「ヤフコメ」AIで誹謗中傷を非表示 「利便性と安心」どう両立

ニュースサイト「ヤフーニュース」が衆院選の公示に合わせてネット上での誹謗(ひぼう)中傷対策を強化して以降、「不適切な投稿」が集中したことを理由として、閲覧者がインターネットのニュースについて意見を書き込める「コメント欄」が非表示となる事例が相次いでいる。コメント欄は近年多くの閲覧者が書き込みをしており、社会的な存在感が増している。専門家は「事業者は社会的責任として、利便性だけでなく、安心して利用できる環境づくりにも配慮する必要がある」と指摘する。


16件に1件「不適切」


コメント欄全体が非表示となったのは、韓国漁船の転覆事故(20日)や小室圭さんと眞子さんの結婚(26日)をめぐる記事など。運営元のヤフーは、人工知能(AI)が判断した「違反コメント」が一定数に達すると、コメント欄全体を非表示とする機能を19日に導入していた。

以前からコメント欄は、ヘイトスピーチやフェイクニュースの温床になっていると指摘されていた。同様に、ニュースなどについて不特定多数が意見を書き込めるツイッター、フェイスブックなどでも、しばしばあり方について議論が起きている。

ヤフーによると、同社は誹謗中傷対策としてAIと人によるパトロールで、1日の投稿コメント約32万件のうち2万件ほどを削除している(6月時点)。単純計算で16件に1件ほどが「不適切なコメント」と判断されていることになる。

新機能について同社の広報担当者は「恣意的(しいてき)な運用は避け、表現の自由を考慮しつつ、誹謗中傷への対策を強化していく」と話す。