異例の短期決戦 党首列島駆け抜けた 苦戦候補応援、共闘アピール

(右上から)岸田文雄氏、山口那津男氏、枝野幸男氏、(右下から)志位和夫氏、松井一郎氏、玉木雄一郎氏
(右上から)岸田文雄氏、山口那津男氏、枝野幸男氏、(右下から)志位和夫氏、松井一郎氏、玉木雄一郎氏

衆院選は30日で12日間の選挙戦を終えた。各党の党首は精力的に全国を行脚し、苦戦中の公認候補の応援や他党との共闘のアピール、本拠地以外での票の掘り起こしなどに尽力した。

岸田文雄首相(自民党総裁)は、公示日に北朝鮮によるミサイル発射で帰京するアクシデントに見舞われたが、計24都道府県を回り、総移動距離は1万4920キロに達した。

与党が苦戦する選挙区を重点的に訪問。領袖(りょうしゅう)を務める岸田派(宏池会)のメンバーの選挙区や、連立を組む公明党候補者が立候補する選挙区にも入った。効率的に回るためチャーター機を駆使する場面もあった。

最後の演説場所に選んだのはファミリー層が行き交う東京・品川のJR大井町駅前。若者が集う東京・秋葉原での演説が恒例だった安倍氏とは一線を画した。

公明の山口那津男代表は比例票800万票の獲得を目指して1万1840キロを走破し、55回の街頭演説をこなした。重点区に位置付ける北海道に2回入ったほか、初めて選挙区候補を立てた広島なども訪問。比例東京ブロックでの現有2議席の確保に黄信号がともったため、選挙戦最後の2日間は東京都内を移動した。

立憲民主党の枝野幸男代表は接戦区を中心に23都道府県を遊説して回り、移動距離は1万キロメートルを超えた。他候補の応援演説で締めくくった首相とは対照的に、最後は激戦と一部で報じられた自身の埼玉5区でマイクを握った。

共産党の志位和夫委員長は19都道府県で遊説し、移動距離は1万4500キロメートル以上に達した。全国の比例ブロックの中心都市などで支持を訴え、共産との共闘への言及を控えた枝野氏とは対照的に、一部遊説先では立民の候補者らと並んで蜜月ぶりをアピールした。

日本維新の会は代表の松井一郎大阪市長と副代表の吉村洋文大阪府知事の「二枚看板」が、公務の合間を縫って支持を訴えた。選挙戦中盤には個別に首都圏の複数箇所で街頭演説。本拠地の大阪以外での票の掘り起こしを図った。

国民民主党の玉木雄一郎代表は、選挙区で立候補した新人と元職計15人すべての応援に駆け付け、移動距離は1万5千キロメートルを超えた。接戦が伝えられた一部前職の選挙区には複数回入った。れいわ新選組、社民、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の党首も街頭演説などを通じ、各地で支持を訴えた。