英北部でコロナ感染拡大懸念 COP26開催

COP26の会場前でパフォーマンスをする活動家(ロイター)
COP26の会場前でパフォーマンスをする活動家(ロイター)

【ロンドン=板東和正】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が31日から開かれる英北部スコットランドのグラスゴーで、会議後に新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている。

スコットランドでは1日あたりの新規感染者数が9月上旬に7千人を超えたが、中旬以降に徐々に減少。今月28日現在は約2100人で、首都ロンドンを擁するイングランドの感染者数が増加傾向にあるのとは対照的に、感染拡大が抑えられている。

イングランドが行動規制を撤廃したのに対し、スコットランド自治政府では店舗内のマスク着用規制などの対策を展開していることが感染状況の安定につながったとの見方もある。

しかし、自治政府のユサフ保健相は、COP26の開催後に「新型コロナの感染者が増加するリスクが確実にある」と指摘する。

COP26では、各国・地域から集まる2万人以上の出席者らに対し、会場に入る前に新型コロナの簡易検査などを徹底する方針だ。ただ、会場周辺で気候変動対策を訴えるデモに数千人が参加するとみられ、参加者から地域全体に感染が広がる恐れがある。

さらに、自治政府を悩ませているのが、感染力の強いデルタ株よりもさらに感染力が強い恐れがある、新たな変異株の感染が英国内で広がりつつあることだ。この変異株はデルタ株が変異したとされ、開催中の感染拡大が警戒されている。

自治政府では27日現在、12歳以上の約8割が2回のワクチン接種を完了している。高齢者らに3回目接種も実施しているが、英メディアによると、10万人以上の対象者が接種を受けていない。自治政府は入院患者の増加に備えて医療体制を強化するとともに、3回目接種を急ぐ方針だ。