拉致「一括帰国」賛同は6党 本紙政党アンケート

北朝鮮による拉致問題の解決に向け、家族会などが目指す「全拉致被害者の即時一括帰国」の方針に、自民や立憲民主など6党が賛同していることが29日、産経新聞が実施した主要政党へのアンケートで分かった。日朝首脳会談の早期実施も、大半の党が必要と回答。問題解決に向けた動きが膠着(こうちゃく)している中、衆院選後は国家課題の進展へ、「政治」の実行力が問われることになる。

アンケートは31日投開票の衆院選に合わせ、政党要件を満たす9党に送付。拉致問題について、党内組織があるか▽被害者救出へ今後どのように取り組むか▽日朝首脳会談の実施の必要性▽北朝鮮が部分帰国を示した場合、容認するか-など6点を尋ね、9党全てから回答があった。

被害者奪還のあり方については、自民、立民のほか公明、共産、日本維新の会、国民民主の6党が、「即時一括帰国にこだわる」とした一方、社民、れいわは「部分帰国を容認」と回答。「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」(N党)は「その他」とし、「状況に応じた判断が必要」と説明した。

一括帰国方針の理由として、自民は「家族会や関係者と長きにわたり、十分な協議をした」、立民や共産も「これまで家族が一致団結して求めてきたこと」などと協調姿勢を挙げた。

部分帰国は、政府認定(未帰国)だけでも12人いる被害者のうち、数人ずつ帰国させる考え方だ。実現すれば、北朝鮮側はその都度、制裁緩和や経済支援などの対価を求めてくるとみられる。高齢化が進み時間的猶予のない家族会側は反対の立場だが、実際の交渉過程では議題に上がる可能性がある。

社民は「『部分』の内容にもよるが、『一括』にこだわって部分の解決を否定すれば、被害者にさらなる犠牲を強いることになる」とし、れいわは、部分帰国を足掛かりに「さらに交渉を進める」と説明した。

日朝首脳会談は、自民、立民、公明、共産、維新、社民の6党が「なるべく早期に実施」、れいわは「情勢をかんがみて開催時期を慎重に判断」と答えた。党内に拉致問題の担当組織を置くのは、れいわ、社民、N党を除く6党だった。

回答に既視感、問われる覚悟 拉致問題アンケート