フェイスブックが「メタ」に社名変更

フェイスブックから「メタ」への社名変更を発表するザッカーバーグCEO(ロイター)
フェイスブックから「メタ」への社名変更を発表するザッカーバーグCEO(ロイター)

【ニューヨーク=平田雄介】米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(FB)は28日、「Meta(メタ)」への社名変更を発表した。FBは今後の成長が見込まれる仮想空間「メタバース」の開発を事業の核に据えるためだとしている。

米メディアは、若年層の保護や偽情報の拡散防止が不十分と問題視される中での社名変更だと批判的に伝えた。

社名変更は、FBのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が同日の開発者会議で発表した。米メディアによると、SNSとしてのフェイスブックの名前は、FB傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」などとともに残るが、いずれもメタの傘下に入る。

メタバースは1990年代のSF小説に登場するインターネット上の仮想空間の名前。「超える」という意味の「メタ」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語だが、明確な定義はない。

ザッカーバーグ氏は、自身のアバター(分身)が異なるデジタル空間を行き来しながら友人や家族の分身と話をする様子を実演し、「地球上のどこにいても交流できる」とメタバースを説明。今後10年間で複数の企業が構築に乗り出す「次代の大規模交流サイトになり得る」と語った。

FBは会議やセミナーをCG(コンピューターグラフィックス)で作成した仮想空間で開くことができるサービス「ホライゾン・ワークルーム」を始めており、メタバースの開発に力を入れていた。

一方、個人情報に依拠するFBのサービスはプライバシー重視の流れの中で批判もされてきた。最近では若年層のインスタ利用者の心理に悪影響が出ているとの調査をまとめながら適切な対応をとらなかったと内部告発された。首都ワシントンで1月に起きた連邦議会の議事堂襲撃事件の関連でも、偽情報を拡散し社会の分断をあおることに利用されたとの指摘がある。