COP26「日本の覚悟、問われる」 WWFジャパンの山岸氏

インタビューに応じるWWFジャパン気候エネルギー・海洋水産室長の山岸尚之氏=10月22日、東京都港区のWWFジャパン(日野稚子撮影)
インタビューに応じるWWFジャパン気候エネルギー・海洋水産室長の山岸尚之氏=10月22日、東京都港区のWWFジャパン(日野稚子撮影)

英国・グラスゴーで31日、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開幕する。気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」の目標達成に向け、参加各国がどこまで協調できるかが焦点だ。世界自然保護基金(WWF)ジャパン気候エネルギー・海洋水産室の山岸尚之室長に話を聞いた。

--COP26への期待は

「2点ある。1つは各国が取り組む自主削減目標(NDC)がパリ協定達成には足りていない中、各国にNDC強化を呼びかける声明を文書で取りまとめてもらいたい。次の削減目標提出は2025年に設定されており、今回の議論はすぐ次の国内対策見直しに反映されてくるためだ。もう1つは、パリ協定の実施指針を本当の意味で完成させることだ。各国の状況の違いから調整がつかず、積み残した規定が幾つかある。次の準備に向けて必要なフォーマットも含まれる。実効性確保のためにも結論づけてほしい」

--会議に臨む日本の姿勢への評価は

「日本は会議直前ではあったが、30年度のNDCを13年度比26%から46%へと引き上げた。この改善は胸を張ってよく、目標の大幅引き上げは評価されていい。ただ、国内対策で本当にやりきる覚悟があるのか問われてくるだろう」

--具体的には

「先進国で大量の温室効果ガスを出す石炭火力発電からの離脱時期の加速が議論される中、日本の30年度の電力構成は石炭火力が19%を占める。これは高い割合だ。また、パリ協定実施指針の交渉では、細かい論点の1つ1つで日本の脱炭素化が問われる局面がある。日本含め先進国の主張は、途上国や島嶼(とうしょ)国には気候変動対策に後ろ向きに思える。実施指針の策定に真の意味で日本が協力できるのか。(岸田文雄政権の)大事な外交デビューになる」