今月18日、中国共産党は政治局会議を開き、第19期中央委員会第6回総会(6中総会)を11月に開くことを決めた。総会の主な任務のひとつは、党創建以来100年の歴史を総括する「歴史決議」を審議、採択することである。
それが採択されれば、毛沢東、鄧小平時代に続く「第3の歴史決議」となるのだが、本紙19日付(最終版)の関連記事でも指摘されているように、このことを推し進めた習近平政権の狙いは、毛沢東、鄧小平と同列に並ぶことによって習主席自身の権威づけを図ることにあろう。
実はそれと関連して、習主席にはもうひとつ、隠された意図があると思う。1945年になされた中国共産党史上初の「歴史決議」は、それまでの党内闘争を総括した上で、毛沢東個人の独裁的地位を確立した。その時から76年に本人が死去するまで、毛沢東は唯我独尊の絶対的な独裁者として党と国家に君臨した。その結果、中国は文革期の政治的大混乱に陥り、暗黒の時代を経験した。