この人この一票

コロナで感じる医師との「格差」 誇り持てる環境を 大阪府看護協会会長 高橋弘枝さん(64)

大阪府看護協会会長の高橋弘枝さん
大阪府看護協会会長の高橋弘枝さん

昨年2月、クルーズ船のダイヤモンド・プリンセス号で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生してからというもの、これまでほとんど休みがなかった。コロナ患者を受け入れるホテル(宿泊療養施設)やワクチン接種会場への看護師派遣など、感染状況をにらみながら、常に「できることを」と走り続けてきた。

当初マスクもなく、未曽有の感染症と丸腰で戦うしかなかったときには、心身ともにくたびれたが、多くの大阪府民が雨がっぱを寄付して下さり、支援の気持ちがありがたかった。その一方で、風評被害にも苦しめられた。

もうずっと、実家に帰れていない看護師がいる。母親が病院勤めだからと、在籍する保育所で、一人だけ別室に隔離されていた子供もいる。このことを思うと本当に胸が痛い。

看護師は24時間、ベッドサイドでコロナ患者と接し治療と生活を支えている。誰も入れないコロナ病棟で、掃除やリハビリも担ってきた。命を守りたいという一心で、医師より長い時間を患者と向き合ってきた。こうした状況の中で、長く仕事から離れていた潜在看護師が「働ける」と手を挙げてくれたことはうれしかった。

コロナ下で医療への負担は大きく、診療報酬の引き上げがあったものの、医療従事者への支援金は、医師と看護師の間で金額に大きな開きがある。実際にコロナ病棟で働き続けているのは私たち看護師なのに、これほどの格差が存在することに、一番心が折られる思いだ。

政治家の皆さんにはぜひ現場に足を運んでもらい、その目で見てほしい。生の声に耳を傾け、看護師の労働環境について考えてほしい。国民が安心安全に暮らしていくために何をしないといけないか。

看護師が安心安全に、何より誇りを持って働ける環境をつくってくれる人に、一票を投じたい。

■この人この一票 「串かつだるま」代表・道頓堀商店会会長 上山勝也さん

■この人この一票 東京パラ出場・柔道男子100キロ級 松本義和さん

■この人この一票 「関西クリーンサービス」運営会社社長 亀澤範行さん

■この人この一票 タクシー会社「未来都」代表 笹井大義さん

■この人この一票 池袋暴走事故遺族 松永拓也さん

■この人この一票 熊本地震遺族 大和卓也さん

■この人この一票 木村花さん母 木村響子さん