抗体カクテル療法 「予防」適用承認へ 来月4日審議 厚労省

厚生労働省は28日、新型コロナウイルス感染症の重症化予防に使われている抗体カクテル療法に関し、予防目的や無症状感染者の治療への適応拡大について、11月4日に開く専門部会で審議すると明らかにした。厚労省によると、新型コロナの予防薬や無症状の感染者に対する治療薬として認められれば国内初。抗体カクテル療法は、国内では軽症や中等症の患者の重症化を防ぐための点滴薬として認められているが、米国ではすでに濃厚接触者に対する予防薬として緊急使用許可が下りている。

国内販売元の中外製薬が今月11日、適応拡大を求めて申請していた。

中外製薬によると、海外での最終段階の臨床試験(治験)では、感染していない家庭内の濃厚接触者に投与した場合、症状を伴う感染の発症リスクを81%減少させた。また、無症状感染者への投与では、症状が出るリスクを31%減らす効果が示されたという。

中外製薬は皮下投与の用法の追加も同時に申請。現在は静脈内への点滴投与だが、注射器が使える皮下投与が可能になれば外来での投与が容易になり、医療現場の負担の軽減などが期待される。

■抗体カクテル療法 新型コロナウイルス感染症の軽症・中等症患者を対象に重症化を防ぐ治療薬。「カシリビマブ」と「イムデビマブ」と呼ばれる2種類の抗体医薬品を混ぜて点滴する。人間の細胞にウイルスが結合するのを防ぎ、ウイルスの増殖を抑える。スイス製薬大手ロシュと米製薬企業リジェネロンが開発し、中外製薬が国内での販売を担い、厚生労働省が今年7月に製造販売を特例承認した。トランプ前米大統領が投与を受けたことでも知られる。