都民の安全を守るため、日夜努力を続ける東京消防庁の消防官約1万8600人の中から、特に功績があった消防官に贈られる第74回「都民の消防官」(主催・産経新聞社、後援・フジサンケイグループ)の表彰式が25日、千代田区大手町の大手町サンケイプラザで行われた。受章した5人は銀色に輝く「都民の消防官章」を胸に式に臨み、出席者から祝福の拍手を浴びた。
受章者は、成城署消防司令補、城所正さん(55)=消防活動功労▽青梅署消防司令補、中里浩之さん(57)=救急活動功労▽渋谷署消防司令補、奥田完巳さん(58)=予防業務功労▽尾久署消防士長、三上雄慈さん(59)=機関運用功労▽航空隊消防司令補、大山忍さん(56)=各種業務功労―の5人。
式では、主催者を代表して、産経新聞社の飯塚浩彦社長が「コロナの脅威の最前線で、救急搬送業務を一手に担われた消防官のみなさまの献身的な取り組みに多くの国民が感銘を受けた。この表彰制度が東京消防庁の活動に、都民がより理解を深める一助になればと願っている」とあいさつ。5人とその家族に、表彰盾と記念品を贈呈した。
小池百合子知事と三宅茂樹都議会議長から祝辞も寄せられ、小池氏は「都民や東京を訪れた方々が安全安心に過ごすことができるのは、東京消防庁のみなさまが昼夜を問わず、身をていして職務に当たっているからこそ」と感謝し、「誇り高い使命感の下、さらなる活躍を期待する」とした。三宅氏は「新型コロナの感染拡大による未曽有の危機に、自らの感染の危険を顧みず、救命救急の最前線でご活躍いただき、感謝の念に堪えない」とたたえた。
清水洋文消防総監は「都民のみなさまの負託に応えるため、職員一人一人が能力を高め、組織の力を一層強固なものとするよう、全力で取り組んでいく」と述べた。
最後に、受章者代表の城所消防司令補は「近年、災害は複雑多様化を極め、都民のみなさまが安全で安心できる生活を支える上で、消防の果たす役割はより一層大きなものになっている。今回の受章を機に、これまで以上に職責を自覚し、さらに高い知識、技術を身につけ、都民の期待に応えられるよう職務に一層精励する覚悟だ」と決意を語った。