「負け試合しか知らなかった…」 オリックス優勝にファン涙

優勝が決まり歓喜するオリックスファン=27日午後8時57分、大阪市北区の「紅紅 南森町店」(鳥越瑞絵撮影)
優勝が決まり歓喜するオリックスファン=27日午後8時57分、大阪市北区の「紅紅 南森町店」(鳥越瑞絵撮影)

「言葉にならない」「こんなに酒がうまいとは」。プロ野球のオリックス・バファローズが25年ぶりにパ・リーグ優勝を果たした27日、ファンも喜びを爆発させた。

新型コロナウイルス対策を取りつつオリックスファンが集まったのは大阪市北区の韓国料理店「紅紅(べにべに) 南森町店」。オリックスはすでに全日程を終えていたが、2位ロッテが楽天に敗れた試合を見届けると、マスク姿で万歳するなどして喜びを分かち合った。

20年来のファンという兵庫県高砂市の会社員、中嶋説子さん(44)は「負け試合しか知らなかったから言葉にならへん」とあふれる涙をぬぐった。阪神大震災の後、優勝して被災地を励ました選手の姿が忘れられないといい、「いつまでたっても私のヒーローです」とかみしめた。

「応援してきたかいがあった」と力を込めたのは大阪市東淀川区の会社員、金田みつるさん(51)。「こんなに酒がうまかった日はない」と残りのビールを一気に飲み干した。

紅紅を経営する李賢一社長(59)は、10年来のオリックスファン。オープン当初から店をあげてオリックスを応援している。胴上げの中継を目にした李社長は「胸にこみあげるものがあった。泥臭いプレーで日本シリーズ進出を目指してほしい」と話した。

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