トルドー政権3期目スタート 環境・気候変動相に活動家

26日、記者会見に臨むカナダのトルドー首相=オタワ(ロイター=共同)
26日、記者会見に臨むカナダのトルドー首相=オタワ(ロイター=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】9月のカナダ総選挙で第1党を維持した自由党党首のトルドー首相が26日、内閣を改造し、政権3期目がスタートした。トルドー氏の後継と目されるフリーランド副首相兼財務相が留任したほか、外相や国防相に女性閣僚が横滑りで就任した。環境・気候変動相に長年の環境活動家である民族遺産相のギルボー氏を充て、気候変動対策に注力する姿勢を示した。

トルドー氏は「もはや気候変動が実在するかどうかの議論はほとんどない」と主張。ギルボー氏の他にも気候変動対策に熱心な閣僚を複数登用し、新内閣の下で「カナダは明るい未来へ向かっていく」と述べた。

しかし、世界有数の石油産出国のカナダでは、トルドー氏が4月に表明した2030年までに温室効果ガス排出量を05年比で40~45%削減する目標が、地域の石油産業を脅かすとの懸念が強い。

地元メディアによると、産油州の西部アルバータ州のケニー首相は早速「数十万の雇用が失われる」ことへの懸念を示した。連邦国家のカナダで削減目標を達成するには連邦政府と州の協力が不可欠で、ケニー氏は「絶対論者とされるギルボー氏の評判が間違いであればよい」と牽制(けんせい)した。

外相にジョリー経済開発相兼公用語相、国防相に公共サービス・調達相として新型コロナウイルスのワクチン確保と接種率の向上に貢献したアナンド氏を起用した。閣僚ポストはこれまでと同様に男女同数となった。

野党・保守党のオトゥール党首は「経験の不十分な閣僚を集めた」と批判。自由党の下院(338議席)での議席は159と単独過半数(170)に届かず、11月22日招集の議会では法案や政策ごとに野党との協力を模索することになる。

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