浪速風

世界で3番目でいいのか

FM局でDJのまね事をした時、ディレクターから「リクエスト曲もどうぞ」と言われて困った。中年と呼ばれる年齢になって久しく、音楽をまともに聴いたことがない。とっさに出たのは「では、ザ・カーペンターズのトップ・オブ・ザ・ワールドを」という返事だった

▶もう40年以上前のことだ。巨人軍の王貞治選手が、本塁打の世界記録に向かって猛進していた。阪神ファンながら偉業は見たいと思って後楽園球場に行った。試合前の王選手の打撃練習で球場内に流れていた曲がそれだった。軽快な音楽に乗って打球がピンポン球のようにスタンド入りする光景に見とれた

▶東京ドームはまだなく、日本にドーム球場は皆無の時代だった。が、あらゆる分野で世界の頂点に立てるのではないかと夢見る気分があふれていた。今、日本人は世界で3番目で十分という気分ではないか。果たしてそれでいいのか。せめて衆院選では、希望を持たせてくれる政党を選びたい。