ハイチ ユニセフ支援の病院が電力不足に

ハイチ地震で損壊した建物=8月、ジェレミー(ゲッティ=共同)
ハイチ地震で損壊した建物=8月、ジェレミー(ゲッティ=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】国連児童基金(ユニセフ)が支援するカリブ海の島国ハイチの病院が電力不足に陥った。自家発電用の燃料を届ける業者が「治安上の懸念」から契約を破棄したためだ。燃料や運転手を狙うギャングの襲撃を恐れたとみられ、ユニセフ現地事務所は24日、「通常の救命措置ができず、妊婦や新生児が危機にさらされている」と声明を出した。

ロイター通信によると、燃料を調達できなくなったのは、首都ポルトープランスと8月にマグニチュード(M)7・2の地震が起きたハイチ南部の病院。国全体が電力不足で、停電が頻繁に起きる中、発電機を動かす燃料が不足している。

燃料の調達に苦しむのは一般企業も同じで、携帯電話サービスも数日中に停止する可能性があるという。

燃料の運搬が「危険すぎる」(運送業界関係者)業務となったのは、首都の半分近くを支配したとの見方もあるギャングの誘拐事件が相次ぐためだ。今月16日に米支援団体のキリスト教宣教師ら17人を拉致したギャング「400マオゾ」は身代金1700万ドル(約19億円)を要求した。

ハイチの治安は7月のモイーズ大統領暗殺事件に伴う政情不安と8月の地震による混乱で悪化している。