韓国・文大統領が最後の施政方針演説 対日外交に言及せず

文在寅大統領(聯合=共同)
文在寅大統領(聯合=共同)

【ソウル=時吉達也】来年5月に任期満了を迎える韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が25日、韓国国会で最後の施政方針演説を行った。日本の輸出管理厳格化をきっかけに対象製品の国産化などが進んだとして「日本を越えて世界へ、素材・部品強国への道を進んでいる」などと自賛する一方、いわゆる徴用工訴訟問題を含む対日外交には言及しなかった。

北朝鮮の非核化交渉に関しては、在任中に南北・米朝首脳会談を実現させたとして「平和の扉を開いた」と功績を強調。北朝鮮との対話は「未完成」だとし、「朝鮮半島の平和と繁栄に向けた新たな秩序が形成されるよう、最後まで努力する」と述べた。

韓国政府は来年度予算で日本と同規模の約55兆2千億ウォン(約5兆3千億円)の国防予算案を国会に提出。年平均6・5%に上る任期中の国防費増加により「世界第6位の国防力を備えることとなった」と訴えた。

文氏は新型コロナウイルス対策などの実績を誇示した一方、国民の不満が大きい不動産政策に対しては「依然として最大の課題だ」と述べるにとどめた。最大野党「国民の力」の報道担当者は「壊れたラジオのように自画自賛を垂れ流した」と演説を批判した。