日本と中国の政財界人や有識者が外交や安全保障について議論する「東京―北京フォーラム」が25日、オンライン形式で開かれた。茂木敏充外相があいさつを寄せ、新型コロナウイルスの流行で落ち込んだ国民交流に関し、来年の日中国交正常化50年が「回復の契機となることを期待する」と表明した。
茂木氏は日中関係について「価値やルールに関わる懸案により、引き続き深刻かつ難しい状況にある」と指摘。建設的で安定的な関係を築くため、ハイレベルだけでなく国民間の意思疎通、対話も必要だと強調した。
中国の王毅国務委員兼外相はビデオメッセージで、さまざまな分野で相互交流を推し進める必要があると呼び掛けた。歴史認識や台湾問題に関しては「いずれも重大で敏感な問題だ」と牽制(けんせい)。いかなる曖昧さも許されないとの認識を示した。(共同)