維新躍進か 30議席視野 大阪の12選挙区で優勢

衆院選の街頭演説を聞く有権者ら=25日午後、大阪府寝屋川市
衆院選の街頭演説を聞く有権者ら=25日午後、大阪府寝屋川市

産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が23、24両日に実施した衆院選の終盤情勢調査では、日本維新の会の優勢が際立ち、公示前(11議席)の約3倍となる30議席程度を視野に入れる。地盤とする大阪府の選挙区の大半で先行しているほか、比例代表も増加する見込みで、課題である「全国政党」に向けて前進することになりそうだ。

維新の松井一郎代表(大阪市長)は25日、大阪府東大阪市で演説し、「今までの古い政治ではなく新しい日本をつくるため、既得権益にメスを入れる」と訴えた。この日は岸田文雄首相(自民党総裁)も2日連続で大阪入りし、同市での演説で「大激戦が続いている大阪13区、皆さんの力を与えてほしい」と声を張り上げ、両党の争いが激しくなっている。

維新は大阪19選挙区のうち15選挙区に候補者を擁立した。終盤情勢によると、12選挙区で優位に立ち、13区など2選挙区で自民候補と接戦を繰り広げる。前回の平成29年衆院選は10選挙区で自民に敗れており、今回は12選挙区を制した24年衆院選に匹敵する勢いを維持する。自民は選挙区で「全敗」の可能性もあり、巻き返しに必死だ。

維新躍進の背景には、新型コロナウイルスの感染が落ち着き、党副代表である吉村洋文府知事のコロナ対応が評価されていることなどがあるとみられる。立憲民主党幹部は「大阪では維新が政権批判の受け皿になっている」と指摘する。

維新は今回、関西だけでなく、首都圏や北海道、九州など全国の選挙区で幅広く候補者を擁立。終盤情勢では、維新と自民などの与党、立民などの野党で三つどもえの争いになっている69選挙区のうち、維新が優勢なのは大阪の6選挙区だった。ただ、兵庫の2選挙区で接戦を繰り広げるほか、比例は公示前の8議席から倍増する勢いで、全国での候補者擁立が比例票の掘り起こしにつながっているとみられる。

維新は昨年11月、看板政策としてきた大阪都構想の是非を問う住民投票が反対多数で否決され、党勢に陰りが見えていた。だが、衆院選では、自民でも立民などの野党でもない「第三極」として改めて支持を集めているようだ。(田村龍彦)

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