18歳の芦川うらら、日本勢67年ぶりの平均台V「金メダル、家族にかけたい」

女子種目別平均台で優勝した芦川うらら=北九州市立総合体育館(代表撮影)
女子種目別平均台で優勝した芦川うらら=北九州市立総合体育館(代表撮影)

体操の世界選手権最終日は24日、北九州市立総合体育館で種目別決勝後半が行われ、女子の平均台は東京五輪代表で18歳の芦川うらら(静岡新聞SBS)が初優勝した。

演技を終えた瞬間、芦川は笑顔で両手を掲げた。会心の演技は14・100点。「本当にうれしい。昨日の夜、表彰台に出るイメージができていたのが今日の結果につながったと思う」。初出場の18歳が日本チームに今大会初の金メダルをもたらした。

世界選手権の種目別平均台を日本勢が制するのは1954年大会の田中(現姓・池田)敬子以来、67年ぶり。史上2人目の快挙だ。

芦川は腰が柔らかく、ジャンプの際に後方に振り上げる脚が頭に届きそうなくらい高く上がる。毎日欠かさない柔軟運動と、演技全体を10本通す練習が大舞台で実を結んだ。

4人姉妹の末っ子。姉たちの背中を追うように体操を始めた。苦しかったのは中学2年のころだ。バック転で変な落ち方をして以来、怖くて体が動かなくなった。クラブのコーチたちに辛抱強く見守られ、補助を受けながら基礎的な技から練習し直して今がある。

女子種目別平均台決勝。演技を終え喜ぶ芦川うらら=北九州市立総合体育館
女子種目別平均台決勝。演技を終え喜ぶ芦川うらら=北九州市立総合体育館

母の孝子さんによると、「うらら」という名前はスピッツの楽曲『ロビンソン』の歌詞にちなんで付けられた。性格は「芯が強い」。芦川は、次女の七瀬さんが体の成長とともに背骨が曲がっていく側彎(そくわん)症で体操から引退した姿を見て「体操が大好きなのにやめなきゃいけないのは、見るのもつらかった。その分、私が頑張ろう」と誓ってここまでやってきた。

「金メダルをコーチや家族にかけてあげて喜び合いたい。東京五輪は種目別の枠があって出場できたけど、パリ五輪はどうなるか。他の種目も頑張っていきたい」。3年後に向けて絶好の再スタートを切った。(宝田将志)