極超音速兵器開発急ぐ米 相次ぎ実験

バイデン米大統領(AP)
バイデン米大統領(AP)

【ワシントン=渡辺浩生】米軍が20~21日、音速の5倍以上の速度で飛行して迎撃が非常に困難とされる極超音速兵器に関する実験を相次いで実施し、南部バージニア州での実験が成功する一方、アラスカ州ではブースターロケットの発射に失敗した。

中国が今夏に核弾頭搭載可能の極超音速兵器の発射を実験したことが英紙で報じられ、バイデン米大統領が20日に「懸念」を表明したばかり。米国は中国との競争を意識した開発を急ぐとみられる。

バージニア州ワロップス島の施設では20日、陸軍と海軍が長距離の極超音速兵器などの実験を行った。高度な極超音速技術とプロトタイプシステムの実証に成功したとしている。

また、国防総省によるとアラスカ州で21日に行われた実験では、ブースターロケットの故障で予定した発射ができなかった。ブースターは実験用のもので極超音速兵器本体には問題がなかったとしている。国防総省のゴーマン報道官は「失敗と成功は技術開発の根幹だ」とし、「極超音速兵器は最優先の課題だ」と開発継続を強調した。

海軍と陸軍は共通の極超音速ミサイルの発射実験を2022会計年度に実施する計画。今回の実験は重要なステップとしている。

極超音速兵器は、中国が8月に核弾頭が搭載できるロケットの発射実験を行ったほか、ロシアのプーチン政権も開発に力を入れている。