中国、陸地国境法が成立 国境地帯に基地建設

中国の国旗(AP)
中国の国旗(AP)

【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は23日、陸上の国境管理を強化するための「陸地国境法」を可決、成立させた。同法は「国家主権と領土保全を守る」ことを掲げ、国境の中国側に防衛施設を建設できると定めた。係争地域を抱えるインドとは軍による衝突が発生しており、強硬姿勢を強める可能性もある。

来年1月1日に施行する。法案では、中国人民解放軍と人民武装警察部隊(武警)が、国境地帯で武装侵略を食い止め、重大な突発事件やテロ活動に対処すると規定した。市民に対しては国境警備に関する協力を求めている。

国が国境防衛に必要だと判断すれば、国境の「中国側」において交通や通信、監視、防衛などのインフラ施設の設置や、立ち入り禁止区域の設定ができると明記した。違法な出入国者が暴力行為に及んだ場合には、当局者の武器使用を認める。国境付近でドローン(無人機)を許可なく飛ばすことも禁じている。

一方で、国境をめぐる隣国との係争に関して「対等、相互信頼、友好協議」を原則に協議を通じて適切に解決するとも示した。

習近平政権は海上では、南シナ海の人工島に防衛施設を設置するなどして実効支配を強化し、各国との間で摩擦が生じている。中国の陸地国境線の長さは2万2000キロ余りで14カ国と国境を接しており、法整備を進めて陸上でも同様の対応をとることが考えられる。

全人代常務委は23日、家庭でのしつけ充実を求める「家庭教育促進法」も可決し、来年1月1日に施行する。法案では、未成年者の心身の健康や十分な睡眠などを確実にするよう保護者に求めている。子供の著しい不良行為に関して保護者への訓戒も定めた。