ようやく時短解除 兵庫、京都の飲食店「待ちわびた」

兵庫県内で飲食店の時短要請が解除され、通常営業再開を知らせる貼り紙を掲示した居酒屋=22日午後、神戸市中央区の「Momiji」(南雲都撮影)
兵庫県内で飲食店の時短要請が解除され、通常営業再開を知らせる貼り紙を掲示した居酒屋=22日午後、神戸市中央区の「Momiji」(南雲都撮影)

新型コロナウイルス新規感染者の急速な減少を受け、兵庫県と京都府で22日、飲食店に要請していた営業時間短縮や酒類提供の制限が全面解除された。長らく我慢の経営を強いられてきた店主らは「やっとこの日が来た」「忙しくなりそう」と久しぶりの通常営業に声を弾ませた。

兵庫県内最大の繁華街・三宮にある居酒屋「Momiji」ではこの日から、午後9時だった終業を11時半にした。通常営業は1月以来、実に9カ月ぶりといい、疋田裕史店長(40)は「やっとこの日がきたか」と安堵(あんど)の表情。前日までと比べ、倍の量の食事を準備。生ビールもストックを3樽追加した。

「Momiji」をはじめ、神戸市内で5つの飲食店を経営する情熱ダイニング社の池原晃喜社長(54)は、コロナ禍で宴会を主軸としていた3店舗を閉じた。例年であれば12月の忘年会シーズンに向けた予約が始まる頃だが、まだその兆しは見えないという。

折しも衆院選の真っ最中。池原さんは「これまでの政府対応は感染者が増えれば人流を抑制する、その繰り返しだった。今回、経済を回していくと決めた以上、腰を据えてやってほしい」と注文をつけた。

一方、約半年ぶりに飲食店への制限が解除された京都市。清水寺近くの飲食店「つぶら乃」も通常営業を再開し、閉店時間を午後8時から10時に戻した。「待ちわびた通常営業。予約も順調に入っていて、忙しくなりそう」と料理長の市谷(いちたに)一彦さん(47)。この日はランチ営業後の午後2時から、休む間もなく仕込み作業に追われた。

本格的な秋の観光シーズンを控え、客足の増加に期待がかかる半面、感染再拡大への懸念も。市谷さんは「対策は万全にするが、人が集まれば感染リスクも高まる。一日でも長く通常営業できればいいが」と表情を曇らせる。

31日に投開票される衆院選では、くしくもコロナ対策が大きな争点。「コロナ禍では、時短要請で営業時間も二転三転し、売り上げも激減した。政治家には適切な対策を取ってもらい、要請時の迅速な補償もお願いしたい」と求めた。