参院静岡補選 「川勝知事対自民」代理戦争の様相

一方、元御殿場市長の若林洋平氏(49)=公明推薦=を擁立した自民サイド。知事選で川勝氏に「権力や組織力で武装した猛獣」と揶揄(やゆ)されたが、一連の批判について「勝手に言っているだけだ」(県連幹部)と突き放す。ただ、知事選では推薦候補が川勝氏に約33万票差で大敗しただけに、川勝票の行方を無視するわけにもいかない。

県東部の衆院の自民前職は16日、三島市内での若林氏の応援演説で「相手(山崎氏)陣営には大きな力がついている。地域の力で立ち向かっていかなければいけない」と、危機感をあおった。

気がかりな川勝票の行方に対抗し、首相は7日の補選告示日と終盤の21日に応援に入り、無党派層を中心に支持を呼びかけた。自民県連の野崎正蔵幹事長は「首相が2度も静岡に入るのは、負けられないという強い意志の表れだ。大きな風を起こそう」と訴える。

立て続けに投開票日を迎える補選と衆院選の候補者の〝共闘作戦〟も強める。衆院選は県内全8選挙区のうち、8区など3選挙区で与野党一騎打ちの構図。前哨戦である補選で若林氏が敗北すれば、1週間後の31日に投開票日を迎える衆院選への逆風は計り知れず、全国各地の自民候補にも影響が波及しかねない。

衆院選に匹敵するほど力を入れて補選に臨み、勢いをつけなければ、長年応援している衆院の自民前職さえも落選するかもしれない-。自民サイドは共闘作戦を通じて、支持者の間でそんな危機感が強まり、補選への投票行動に結びつく展開を期待する。

一方、共産党新人で党県常任委員の鈴木千佳氏(50)は街頭で、リニア建設中止を繰り返し訴え、「東京から大阪までの移動時間を短縮するためだけに南アルプスの自然を壊し、大井川流域住民の命の水を奪うことは、もう時代遅れだ」と主張。浜岡原発の廃炉など党の政策の浸透に力を入れ、衆院選の比例票上積みにも懸命だ。

会員限定記事会員サービス詳細