参院静岡補選 「川勝知事対自民」代理戦争の様相

参院静岡補選で、異例の2度目の自民候補応援に入った岸田文雄首相(21日、浜松市内)と、無所属候補を強力に支援している川勝平太静岡県知事(7日、静岡市内)
参院静岡補選で、異例の2度目の自民候補応援に入った岸田文雄首相(21日、浜松市内)と、無所属候補を強力に支援している川勝平太静岡県知事(7日、静岡市内)

「24日投開票」が目前に迫る参院静岡選挙区補欠選挙は、静岡県知事と自民党の代理戦争の様相も呈している。衆院選(31日投開票)の前哨戦として新人3人が争う構図だが、今年6月の知事選で自民推薦候補を大差で下した余勢を駆って野党系無所属候補を全面支援する川勝平太知事に対し、自民は初陣の岸田文雄首相(党総裁)が2度も県内入りし、補選と衆院選との〝共闘〟で対抗。一進一退の激しい攻防は最後までもつれそうだ。

後半戦の17日、沼津市の大型商業施設。無所属新人の山崎真之輔氏(40)=立憲民主、国民民主推薦=の応援に入った川勝氏は冒頭、「最も敬愛する弟分のしんちゃん」と親しみを込めて持ち上げ、支持を呼びかけた。「県民の県民による県民のための政治をしてくれる山崎真之輔を、静岡の代表として送り込もうではありませんか」

川勝氏が7日の補選告示以降、山崎氏の応援に入るのはこれまでで計4回。訴え最終日の23日も、1日中はりつく力の入れようだ。山崎氏は先の知事選で、政策担当として川勝氏4選に貢献していた。

現職知事が特定候補をここまで強力に支援するのは異例。だが裏を返せば、国政とのパイプが希薄な川勝氏にとって、山崎氏を国政に送り込むことで、南アルプスなどの水資源への懸念を訴えるリニア中央新幹線建設問題など国が絡む課題に対し、1人でも多くの味方を増やしたいとの思惑が透ける。

川勝氏は、リニア問題で「抵抗勢力」と位置付ける自民には牙をむく。「静岡県選出の自民党国会議員は誰一人として岸田政権の重役を担っていない。役に立たないということだ。自民党にお灸を据えよう」と挑発。敵意むき出しの厳しい表情で、自民批判を展開する。

山崎氏にとって、無党派層浸透のため、知事選で95万票を獲得した川勝氏の集票力への期待は大きく、知事選の延長戦だと主張する川勝氏の応援について「ありがたい。プラスにしたい」。陣営幹部も「プラスの方が大きい」と話す。

だが、地方選と国政選は対立軸が異なる。川勝票がどこまで見込めるかは不透明だ。

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