投開票所確保へ自治体奔走 イベント会場、変更依頼

解散から投開票まで戦後最短の17日間と、短期決戦となった今回の衆院選。19日公示、31日投開票という日程が示されると、自治体の選挙管理委員会の担当者からも「当初考えていたより1週間早い」と困惑の声が上がった。関係者は投開票所を確保すべく、イベントの会場を変更してもらったり、新型コロナウイルスワクチンの接種会場を別の場所に移したりと対応に追われた。

大阪府八尾市の開票所となる同市立総合体育館では、投開票日は「春高バレー」の名称で知られる全日本バレーボール高校選手権大会の大阪地区代表決定戦が行われる予定だった。だが、先月の自民党総裁選後、選挙日程が報じられると、同体育館の担当者から大阪高体連バレーボール専門部に会場変更を打診する電話が入った。

高体連は会場変更を決めたが、公立施設は軒並み投開票作業で使用予定の施設が多く難航。つてをたどり、ようやく代替施設の確保にめどがつきつつあるという。高体連の担当者は「1年前から予約していたのだが…」と話す。

投開票所をスムーズに確保しようと事前に準備していた自治体もある。大阪府河内長野市は、平成30年に各種施設の条例を改正、選挙のために市の選挙管理委員会が施設を利用する必要が生じた場合、先に会場を押さえていた利用者の予約を取り消すことができると明文化した。選挙日程がぎりぎりまで決まらない衆院選を念頭に置いたもので、担当者は「今回の衆院選のように日程が読みづらい場合もある。条例を根拠に施設を空けてもらえるようになり、スムーズな会場確保ができる」と話す。

奈良市では、市内の102カ所の公民館や学校、会館などで投票所を設ける。担当者は「11月7日ではないかと想定し仮押さえに動いていたが、1週間前になった。すでに予定が入っていた場所もあったが、かわってもらうなどした」と、対応に追われたと明かす。借用依頼のための文書も用意していたが、投開票日が明らかになってすぐに日付を変えて印刷し、発送に取りかかった。

開票所となるロートアリーナ奈良は、開票日は予定がなかったためすぐに押さえられたが、事前準備をする前日はほかの予約が入っていた。スポーツ担当の課に交渉してもらい、譲ってもらったという。

名古屋市では、大半の区役所の講堂で新型コロナワクチンの接種を実施しているが、30、31日は開票所の設営や開票作業に使用することになった。

市選挙管理委員会は衆院選を想定して事前に代替施設を選定しており、両日は接種会場を各区内の保健所関連施設などに移す。担当者は「選挙とワクチン接種はどちらも大事なことなので、当日もつつがなく運営したい」と話していた。