「肺がん末期で…」男性の自殺を止めた男女3人に感謝状

男性の自殺を止めた状況を警察に説明する得居和之さんと安永真唯さん(右から)=大阪市北区
男性の自殺を止めた状況を警察に説明する得居和之さんと安永真唯さん(右から)=大阪市北区

大阪市北区で9月下旬、橋の欄干(らんかん)から飛び降りて自殺を図ろうとした70代男性を救助したとして、大阪府警は高槻市の会社員、得居(とくい)和之さん(63)、大阪市淀川区の会社員、安永真唯(まゆ)さん(24)、同市東淀川区の会社員、尾形悟さん(38)の3人に感謝状を贈呈した。

府警などによると9月28日午後、男性は「疲れたので荷物を持ってほしい」と得居さんに話しかけ、手提げかばんとステッキを手渡した直後に、欄干をまたいで川に飛び込もうとした。得居さんはとっさに男性の左腕をつかんで男性の落下を食い止めた。たまたま通りかかった安永さんと尾形さんも救助に加わった。

感謝状を受け取る得居和之さん(中央)、安永真唯さん(右)、尾形悟さんの3人=大阪市北区
感謝状を受け取る得居和之さん(中央)、安永真唯さん(右)、尾形悟さんの3人=大阪市北区

警察や消防が駆けつけるまでの約10分間にわたって、3人が欄干の外側に立っている男性の腕や衣服をつかんで説得し、男性の自殺を引き留めた。男性は末期がんで余命わずかだったことを打ち明け、「家族に迷惑をかけたくない。これから飛び降りる」などと話していたという。

感謝状を受け取った3人は、いずれも帰宅途中に現場を通りかかったという。得居さんは「本人が今でも生きているということで、安心した」と胸をなでおろし、安永さんも「あのときに加勢して本当によかった」と笑顔。尾形さんは「見て見ぬふりはできなかった。助かって何よりだ」と話した。