ウイグル弾圧犠牲者の追悼集会を妨害 中国人10人摘発 警視庁

中国共産党による弾圧で命を落とした諸民族を追悼する内モンゴル自治区出身者ら=令和3年7月1日夜、東京都新宿区(奥原慎平撮影)
中国共産党による弾圧で命を落とした諸民族を追悼する内モンゴル自治区出身者ら=令和3年7月1日夜、東京都新宿区(奥原慎平撮影)

東京都内で今年7月に開かれた香港や新疆(しんきょう)ウイグル自治区などでの中国政府による人権問題の犠牲者を追悼する集会を妨害したとして、警視庁公安部は20日、威力業務妨害容疑で中国籍の男7人を書類送検した。中国政府による新疆ウイグル、チベット、内モンゴル各自治区と香港に対する人権弾圧が強まっている中で、日本国内で行われた集会にまで中国人が組織的に妨害行為を行う事態に、警察当局も警戒を強めている。

集会は中国共産党が創建100年を迎えた7月1日に新宿区内で開催。中国政府の人権弾圧の犠牲者に対する追悼式として、日本に住む新疆ウイグル、チベット、内モンゴル各自治区、香港、台湾の関係者らが参加した。

関係者によると、式の途中で、参加していた中国人数人が「中国共産党がなければ新しい中国はない」などと中国語で叫び始めたという。参加者が止めたものの、応じなかったため、警視庁に連絡したという。

7人の書類送検容疑は7月1日午後、新宿区内で開かれた集会の進行を妨害したとしている。公安部はそのほかに中国籍の男3人を威力業務妨害容疑で逮捕し、その後釈放している。

同日午後6時半から同じ主催者が新宿区内で行った中国政府に対するデモには、赤いシャツを着た中国人とみられる数十人が結党100年を祝う横断幕を掲げ、中国国歌を歌っていたという。

集会やデモに参加していた香港出身のウィリアム・リーさん(28)は「これまでも妨害はあったが、組織的なものは初めて。中国のSNSでデモ妨害の募集が時給付きで集められていた」と話している。

中国政府は、香港での言論弾圧や新疆ウイグル自治区でのウイグル人への「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を含む少数民族への人権侵害、台湾への軍事圧力など、覇権主義が激化の一途をたどっており、国際社会の厳しい批判にさらされている。