復興と観光業再建アピール 岸田首相、福島で第一声

土湯温泉町で岸田ノートを手に第一声に臨む自民党総裁の岸田文雄首相。だが北朝鮮が弾道ミサイルを発射したため予定を変更、すぐに官邸に戻った=10月19日午前、福島市(納冨康撮影)
土湯温泉町で岸田ノートを手に第一声に臨む自民党総裁の岸田文雄首相。だが北朝鮮が弾道ミサイルを発射したため予定を変更、すぐに官邸に戻った=10月19日午前、福島市(納冨康撮影)

岸田文雄首相(自民党総裁)が衆院選の第一声の地として福島県の温泉街を選んだのは、東日本大震災からの復興と新型コロナウイルス禍で苦境に直面する全国の観光業を立て直す覚悟を示すためだ。野党が一定の勢力を誇る東北のてこ入れを図る狙いもある。

「福島の、そして東北の未来のため、『東日本の復興なくして日本の再生なし』という言葉をこれからも心に刻んで頑張りたい」 首相は深い山間にある福島市の土湯温泉で約19分マイクを握り、復興への決意を強調した。

国内では、新型コロナの影響で旅館などが破産に追い込まれるケースが続出している。首相は感染状況の確認を前提としつつ、「(観光支援事業)『Go To トラベル』をはじめさまざまな取り組みも再開すべく準備を進めなければいけない」と踏み込んだ。

自民は令和元年の参院選などでも、総裁が選挙戦を始める地に福島を選んできた。今回の選挙戦では、西銘恒三郎沖縄北方担当相に復興相を兼務させたことを「復興軽視」と揶揄する野党関係者もいる。首相は17日にも福島を訪れたが、2日後に再訪するこだわりを示し懸念の払拭に努めた。

一方、首相は演説で、外交・安全保障にも多くの時間を割いた。日米同盟の在り方などで距離がある立憲民主党と共産党の共闘を牽制する狙いも透ける。演説の直前には北朝鮮による弾道ミサイルが発射され、首相は「(現実的な)外交安保ができるのは自公政権しかない」と力を込めた。

(永原慎吾)

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