衆院選の公示日ではあるが、これは書いておきたい。立憲民主党の前議員の「拉致事件はなかった」発言についてである。横田めぐみさんを「高校生か中学生かの小さな女の子」と呼び、「生きているなら(北朝鮮が)帰さない理由はない。拉致問題はないんじゃないか」とまで言い切った暴言だ
▶前議員は、元社会党議員を中心とする党内グループに所属歴がある。古くは北朝鮮を「地上の楽園」ともてはやして日本人妻の悲劇を生み、拉致事件が報道された際は「北朝鮮が犯罪行為をするはずがない」と強弁し、尖閣の漁船衝突事件では中国人船長を無罪放免にした勢力である
▶発言の翌月、北朝鮮は「拉致問題には誠実に対応し、解決済み」とする声明を発表した。だから制裁解除を、戦後賠償を、と主張する伏線である。北朝鮮や中国に共感を持つ勢力が立民党内では健在だ。そして、この選挙で共産党と共闘した。怖いと感じるのは筆者だけだろうか。