福岡5区は与野党一騎打ちへ 自民一本化も亀裂深刻

ある自民県議は、今回の公認争いの結果、「地域に深い溝ができてしまった」と嘆く。栗原氏の後援会幹部は「今更、原田氏をやれといっても無理に決まっている」と切り捨てる。

原田氏は「元のように戻るのは簡単ではないが、丁寧にお願いし、一本化して戦えるよう努力したい」と語るが、傷ついた地盤の修復は容易ではない。

女性票取り込み

一方、立民の堤氏は17日、同県太宰府市で街頭演説し、「今こそ国民のために働く政治家が必要だ。政治を変える要(かなめ)になる」と自らの名前になぞらえて政権交代を訴えた。

街頭演説には党の枝野幸男代表が駆け付け、マイクを握った。自身が官房長官を務めたかつての民主党政権が「悪夢」と非難されていることを踏まえ、自民政権を「地獄」と形容し、経済対策などを批判した。

福岡5区の情勢については「あちら(自民)は一本化しても大変なようだ。こちらは他の野党と力を合わせている」と強調した。

同区の野党共闘をめぐっては、共産党も新人を擁立する予定だったが、衆院解散を翌日に控えた13日に「野党議席を本気で増やすため」(共産県委員会の内田裕委員長)として、自主的に取り下げた。

堤氏を野党統一候補として担ぐことになった野党側だが、立民の候補擁立の過程では紆余(うよ)曲折もあった。

最初は会社役員女性が立候補する予定だったが、本人が辞退。その後、代わりに薬剤師男性の擁立が決定するも、再び辞退した。2度の候補者辞退を経て今年4月、ようやく堤氏に落ち着いた。

出遅れの影響も懸念される堤氏は、大学教員や県議としての経験から「女性の声を国政に届ける」と訴える。自民の内紛に嫌気がさした保守層にも食い込み、女性票の取り込みをもくろむ。

「互角以上の戦いができると思っている」

枝野氏は17日、記者団に手応えを口にした。(小沢慶太)