群馬県護国神社で例大祭 コロナ禍で規模縮小 戦没者遺族ら70人参列

例大祭で礼拝する遺族関係者=群馬県護国神社(同県高崎市乗附町)
例大祭で礼拝する遺族関係者=群馬県護国神社(同県高崎市乗附町)

戊辰戦争以降、国のために命をささげた英霊4万7千余柱がまつられている群馬県護国神社(同県高崎市乗附町)で16日、例大祭が開かれた。先の大戦の遺族関係者らが例年集う重要な行事だが、新型コロナウイルス感染予防のため、県内各市町村の遺族会代表など約70人と通常の10分の1以下に絞って行われた。

祭主の石川正明禰宜(ねぎ)(71)も含め全員がマスクを着用、通常は2日間行われるが、昨年に続き16日のみの開催となった。

午前10時半、祭主や神主らが参列者の待つ本殿に入って式は始まり、祝詞などに続いて、平和を願う「浦安の舞」が2人の巫女(みこ)により奉納され、参列者全員で玉串を供えた。

県遺族の会の清水基衛会長(86)=藤岡市=は10歳だった昭和20年8月、満州の国境守備隊にいた父親を失った。敗色濃厚の中、日ソ中立条約を破棄して攻め込んできたソ連軍との戦闘の中、消息を絶ったが、「生死不明のまま12年、シベリアからの引き揚げ船の終了をもって『死亡』とされ、葬式をあげました。同じような方は、かなりおられたと思います」。そんな悲痛な体験と戦争の悲惨さ、平和の尊さを後世に伝えていくという。

石川禰宜は「コロナ対応で規模を縮小しての開催となったが、遺族会代表の皆さまに参列していただき、御霊(みたま)もお喜びのことと拝察します」と語った。